企画展「浮世絵と美人画の軌跡」が、京都の嵯峨嵐山文華館にて、2025年10月11日(土)から2026年1月18日(日)まで開催される。

肉筆浮世絵や風俗画に見る女性たち

企画展「浮世絵と美人画の軌跡」は、京都の福田美術館の所蔵作品のなかから、女性を描いた江戸時代の肉筆画や、舞台などの女性を捉えた作品を紹介する展覧会だ。歌川国貞や円山応挙、鳥文斎栄之といった江戸時代の絵師に加えて、上村松園や鏑木清方ら近代日本画家による作品など、51点を紹介する。

一点ものの肉筆浮世絵

江戸時代に町人の人気を集めた浮世絵は、印刷物である浮世絵版画と、絵師が筆を執って描いた肉筆浮世絵に大別される。本展では、一点ものの肉筆浮世絵を紹介。鳥文斎栄之の《蛍狩美人図》や歌川国貞の《立美人図》などに加えて、人物の上半身や顔をクローズアップして描く「大首絵」の技法を美人画に取り入れた、祇園井特の《紫女図》を公開する。

舞台や遊郭の女性たち

江戸時代には、歌舞伎や浄瑠璃といった舞台芸術が隆盛し、役者を描いた浮世絵が人気を博した。また、遊郭で芸事を披露する女性たちも、浮世絵の台座となった。会場では、芝居の演目に登場する女性や芸事を嗜む女性を描いた作品に着目。浄瑠璃の物語を題材とした鏑木清方の《おさゐ》や、上村松園が遊女を描いた《花のさかづき》などが一堂に会する。

展覧会概要

企画展「浮世絵と美人画の軌跡」
会期：2025年10月11日(土)～2026年1月18日(日)
［前期 10月11日(土)～12月1日(月) / 後期 12月3日(水)～1月18日(日)］
会場：嵯峨嵐山文華館
住所：京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11
開館時間：10:00～17:00(入館は16:30まで)
休館日：11月11日(火)、12月2日(火)・16日(火)・30日(火)・31日(水)、1月1日(木・祝)
観覧料：一般 1,000円(900円)、高校生 600円(500円)、小・中学生 400円(350円)、幼児 無料
※障がい者および介添人1名まで 各600円(500円)
※( )内はいずれも20名以上の団体料金
※福田美術館との共通券：一般 2,300円、高校生 1,300円、小・中学生 750円、障がい者および介添人1名まで 各1,300円

【問い合わせ先】
嵯峨嵐山文華館事務局
TEL：075-882-1111